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ヨーロッパを訪れて

 

海技協 谷口武志

 

夫婦しての海外旅行は、4年前に(社)日本港湾協会総会後の台湾旅行が初めてで、それまでは、日本人は日本の美しさを見るのが一番として旅行を楽しんでいました。台湾旅行で一人前にパスポートを取得してみると、これを使って海外に行かねば折角取ったパスポートが可哀相と恩うようになリ、2年前には永年にわたって苦労のかけどうしの女房への罪滅ぼしと女房の還暦の日をハワイで過ごし、二人とも0才から再出発の人生と祝杯をあげました。そうなると毎年どこか外国に行かねばとよけいな思案をするようになりました。丁度そのような時に、協会の設立10周年事業に参加してヨーロッパを訪れる機会に恵まれ連続して海外に行くことになリ、心から感激いたしました。
二人とも夢にも思わなかった憧れのパリ、赤い帆布屋根のテラスでワインを飲みエスカルゴを食べ、目の前に行き通う入々の流れをぼんやリと眺めているうちに本場のシャンソンの調べが微かにきこえてくる、ああ神様と思わず感謝の気持ちがこみあげてきました。

 

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もう一つパリで感激したのは、ブローニュの森にあるレストラン「LA GRANDE CASCADE」の鴨料理を頂いたことである。私の一番の好物は鴨料理で、当協会にきて10年間の昼食は、隣のそぼ屋さんで鴨せいろ(もリそばを熱い鴨肉のはいった汁に浸けて食べる)を食べており、日本で一番おいしいと思っているのは、東京にあるNew Otaniの中にあるレストラン「LA TOUR D'ARGENT TOKYO」の鴨料理で、最近頂いたのは、131295羽目のものである。ただこの時もメーンデイッシュの鴨肉は、二ないし三枚位であつたが、パリではそれが十枚位あって、おまけに女房

 

 

 

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